2年生ゼミのための文脈棚

By | 5月 26, 2017

ゼミのシラバスにあげた本の棚写真です。一応,私の中では「文脈棚」のつもり。どんな文脈かはシラバスで。ちなみに今年度から野村ゼミはビジネススキルの方にシフトしますが、経営論とかマーケティング論とはあまり関係がありません。あくまでもトランスメディア・ワーカーへの直行リンクを目指します。過去にとらわれないで、未来派で行こう!

野村 一夫

野村ゼミQ&A

By | 5月 25, 2017

Q 野村ゼミは好きなことが自由にできるんですよね。

A いいえ、そんなことは言っていません。募集要項の「キーワード」を読んで下さい。

(2) キーワード
シラバスでは「到達目標」として公式文体で書いてあります。突っ込んで表現すると,こんな感じ。納 得できないときは事前に質問してください。卒業式まで、これで通します。

・ノンジャンル(好奇心いのち! 好きか嫌いかはどうでもいいじゃん
・速攻(前のめりでスタートダッシュ! スピード感を優先する)
・プロダクト(ひたすら作品づくり! 作ってみないとわからない)
・即興と対話(手ぶらで何が言えるか、何ができるか、何をわかりあえるか)
・オープンなマインドセット(すべて公開する不屈の根性)

Q じゃあ、先輩がおっしゃっていた「自由」って、どういうことだったんでしょう。

A ああ、それは「一定のスタイルの中で、自分たちで企画を立てなさい。コンテンツは自由だよ」ということを指しているのでしょう。それを「自由に何でもできるよ」と表現しているのです。勧誘の表現としてはいいんだけど、ちょっとボキャ貧かもね。

Q 「一定のスタイル」というのは、どういうことですか。

A それはメディアの形式とコンテンツのスタイルのことです。それは私があらかじめ計画を立ててシラバスに明示してあります。「メディアの形式」とは、シラバスの中では「新書形式」とか「ラジオトーク」という言葉で示しています。「コンテンツのスタイル」というのは論文なのかドキュメントなのか記事なのか物語なのかといったことです。たとえばシラバスの中では「ブックレビューによる新書制作」というのがあるでしょう。これは書評を書いて新書というメディアの形式として作品にするという意味です。

Q そう言えばシラバスにはたくさんの本のリストがありましたね。あれ、全部読むんでしょうか。

A 私は全部読むつもりだけど、みんなには選択してもらいます。まったくの自由ではなく、選択肢をたくさん用意しておいて「そこから選びなさい」というやり方をとります。

Q 先輩からのチェックは強いんですか。

A うちはかなり弱いと思います。後輩の面倒見はよくないですが、おせっかいもあまりありません。期によって集まるメンバーがかなり異なるので、なるべく同期の意向を尊重しています。ただし、今回の募集でメンバーが多数になったときは4年生に手伝ってもらうつもりです。とは言え、2年生は全員アクティブラーニング経験者ですが、4年生はそうではありませんのでFAのような感じにはなりません。

Q エントリーシートが難しいです。どうすればいいでしょうか。

A ま、自分の考えたことを書くのですから、内容はひとりひとりちがうでしょうし、調べて書くわけでもないから、それなりに書けると踏んでいます。ただし「考える」ということをしないと何も書けないと思いますよ。「考えて下さい。それを書いて下さい」というのがエントリーシートの主旨です。考えたかどうかが選考の条件です。もともと優秀だとか、実績がありますとかはどうでもいいと考えています。人それぞれに、これまでの大学生活を反省し、残りのの大学生活を構想してほしいのです。野村ゼミへの志望動機ではありません。最近思うのは「志望動機なんて、いらない」ということで、経済学部の推薦系入試でも原則として志望理由書は廃止しましたし、面接でも問題にしないことにしました。「動機のボキャブラリー」を使用して語るということにすぎないと考えます。私は「テンプレ面接」と呼んで撤廃を提案してきたのでゼミでも同様のことをします。

Q 受かるかどうか不安です。倍率はどうなんですか。

A それは,1つ前の投稿で書いておきました。どうなんでしょうね。3年生はいないですが、しっかりした4年生がいるので手伝ってもらえれば多少の大人数でもゼミはできると思っています。気持ちとしてはエントリーシートをちゃんと考えて書いた人ならゼミに入ってもらいたいし、かりに大人数になったらチームAチームKチームBに分けてやれるんじゃないかとか、昔から言っています。ただし、たとえばこの文章を事前に読んでなくて適当に書いたものが来ることもけっこうあって、私の意図が伝わっていない場合は今後も伝わらないことになるのが必定なのであらかじめ遠慮してもらいます。それはわかるんですよ。たったこれだけの情報をこなしきれない人って。だから、kgi.tokyo.jpにリンクしてあるものはちゃんと読んで納得してから応募してほしいと願っています。これはすべてのゼミに共通です。そういう明確な考えがあってkgi.tokyo.jpの直行リンクも作っているのです。

Q これから相談はできますか。

A 今週は研究会もあるので時間が取れません。来週早々なら研究室にいます。それじゃ間に合わないでしょうからメールかLINEかで質問して下さい。質問は具体的にお願いします。ネットでの応答には慣れています。

野村 一夫

野村ゼミ用エントリーシートの書き方

By | 5月 13, 2017

野村ゼミは面接をしません。ずっとそうしてきました。そのかわり長めのエントリーシートを書いてもらっています。課題は毎年変わります。今回はゼミの看板テーマも替えたので課題も大きく変えました。なので先輩たちもアドバイスができないので私の方でヒントを書いておきます。

課題
エントリーシート(資料室に提出)
1 表紙 氏名(よみがなも)と連絡先(すぐに対応できるアドレスか SNS アカウント)。
野村ゼミ希望と明記。

【解説】表紙をつけて下さい。当然ですね。重要なのは連絡先です。メールでもいいですしSNSアカウントでもいいです。ふだん学生との連絡はLINEでやっているので私自身は慣れています。希望者が多いと選抜になりますが、2次選考終了後すぐに連絡体制をつくります。とりあえずはLINEグループでしょうね。
2 自己紹介とこれまでの大学生活(盛る必要はありません)。

【解説】たくさん書いて下さい。私が知らないだろうことは具体的に固有名詞で説明して下さい。この書類を公開することはありません。ゼミ内でもしません。「これまでの大学生活」については、べつに模範的な大学生活である必要もないので、具体的に説明して下さい。説明してもらわないと理解できませんから。盛る必要はありません。これからの2年半が人生の分岐点だと認識しています。
3 卒業までの自分の目標(盛ってもかまいません)。

【解説】「なりたい自分」というものがあれば書いて下さい。逆に「なりたくない自分」を書くのもありでしょう。「このまま行くと、こんな感じで卒業か」ということから、「いやいや、そうではなくて、こうなりたい」という理想像を書いて下さい。考えてこなかった人は、このさい考えてみて下さい。たんに職業だけではなく、企業の中で(あるいは地域の中で)どんな人間として生きていきたいかを考えて下さい。なので盛ってもかまいません。
4「これから自分が学ぶべきことは何か」について「私のリスタート」というタイトルで書いて下さい。

【解説】上に書いた2番と3番のあいだには距離があるでしょう。それは当然です。なので、その距離を少しでも縮めること、それを考えるのが、とても重要です。野村ゼミとしては、それに貢献したい。これは人によって事情が異なります。想定できるあるあるジャンル(能力)を挙げてみましょう。思いつき順。
英語力、交渉力、コミュ力、文章力、調査能力、テータ読解力、計算力、敏感さ、心のタフネス、協調力、ネットワーキング力、都市的感性、おたく力、想像力、創造力、読書力、雑談力、質問力、ヘルプ力、サポート力、リーダーシップ、フォローワーシップ、シティズンシップ、ボランティア精神、教養(歴史、科学、古典、哲学、地理など)、第2外国語力、コスメ力、女子力、筋力。いっぱいありそうね。
たとえば3番で広告代理店と書いた人だと、これから何を勉強しないといけないでしょうか。旅行代理店だとどうでしょう。新聞社だとどうでしょう。銀行だとどうでしょう。「チームでバリバリ仕事をしたい」という場合はどうでしょう。
野村ゼミのエントリーシートだからってことは考えないで、自分の2年半後を思い描いて、今の自分にどんなスペックが必要かを考え下さい。もちろん野村ゼミですべてがかなうということはありません。しかし、「これから自分が学ぶべきことは何か」をちゃんと具体的に説明できる人にはお役に立てると思います。テーマはトランスメディア論ですが、メガ読書とメディア制作を同時に行うことで、アカデミックスキルとビジネススキルの中間あたりをトレーニングする予定です。

5  2年次は土曜3時限目です。その前後にも作業をすることがありますし、3年次も土曜日の可能性があります。また、夏休みと春休みにもゼミをやります。大丈夫ですか。事情があれば書いて下さい。原則的に特別扱いは認めませんが、事前相談は受け付けます(メールか SNS か 815 研究室へ)。

昨年度ゼミを募集しなかったことで、野村ゼミを当てにして本学に入ったというアート志向の人が退学してしまったのがショックで、今年度はムリをお願いしてゼミ募集をすることにしました。私は今年度は国内派遣研究員として研究専念義務があり、大阪大学招へい教員(教授)として大阪に何回か行くことになっています。論文も本も書きます。ですが、出張以外は週に何回か大学の研究室に通う形なので普段と変わりません。ゼミはできるので当初の予定を変更してもらってゼミを設定してもらったのです。ムリムリだったので「土曜日なら時間割に入れられる」とのことで、土曜日にゼミをすることになりました。おそらく3年次も土曜になると思います。
土曜日のゼミは敬遠されるのですが、私もゼミ生も「土曜日はゼミの日」と決めてやれば、いろんな可能性もあるのです。それは募集要項に「土曜日にゼミをする5つのメリット」として書いておきました。
これは決意しだいでしょう。土曜日の誘惑はみんなありますから。ここはその決意を確認しています。
あれこれ事情があるという人は、他のゼミでがんばってくださればいいのです。

・A4であれば形式も文体も分量も自由。A4プリントの範囲内でセルフプロデュースしてください。手書きでも長くてもかまいません。私を主語にしてすべて自分の言葉(あるいは自分の撮影した写真)で書いて下さい。

A4であれば何枚でもかまいません。上限なしです。私は学生自身が書いたものを読むのは苦痛ではなく、むしろ楽しみです。例年、先輩たちは「1万字書け」とブースで教えてきましたが、今回はテーマが全然ちがうので、こだわる必要はありません。しかし、上限なしと言われたらA4で10枚は書くような人が好きです。過去最高はA4で43枚という強者もおりました。「ですます調」で私に長い手紙を書くようなつもりで書くと、自分のことだから語るべきことはたくさんあるはずです。歴代の先輩たちはそうでした。写真とかイラストとかとりまぜてもかまいません。私はかなりヘヴィな読書家なので、どんなジャンルでもコピペした文章はわかります。印象が悪くなるので、そういうときは出典を示して引用すれば済む話です。ネットの場合は、引用したページのURLとそのサイトの名称と著者を書いておいて下さい。まあ、めんどうだと思ったら自分が書ける範囲で書けばいいだけです。

以上、野村ゼミ用エントリーシートの書き方について解説しておきました。希望者はこれを参照して下さい。野村ゼミへの志望理由ではなく自分の大学生活をリフレクション(振り返り)をしてもらう文章なので、途中で「野村ゼミじゃないな」という判断もありえます。それでいいのです。立ち止まって別の選択肢がないか考え直しましょう。選択肢はたくさんあります。

経済学部資料室
【5/24(水)正午~5/30(火)12:50】

応募自体はケースマでおこないます。エントリーシートはこの期間に資料室に提出して下さい。間に合わないからとかプリンターが故障したとかの理由で私の方にファイルを送っても「受理」にはなりません。資料室でチェックされるからです。少なくとも締切日の前日までに提出することをオススメします。グッドラック!

○ゼミ説明会での感触から

ゼミ説明会では多くの人にゼミブースに立ち寄っていただきました。「土曜日はゼミの日」キャンペーン用に用意した三つ折りパンフレット80部もすべて持って行っていただきました。最後の方にはお渡しできなかったので20部ほど追加発注しておきました。情報はすべてウェブ上に出ているものですので、なくても困ることはありません。

みなさん、倍率を気にされるのですが、去年募集していないこともあり、まして土曜日ゼミを受けてもらえるのかわからないということもあり、まして今回は人気の宮下ゼミが募集しないこともあって、みなさんの動向がさっぱり読めません。どうなんでしょ。

私の気持ちとしては15人ぐらいが適切だろうと考えていますが、学びたい人の学びの機会を開くべきだというポリシーを持っていますので、希望者にはなるべくチャンスと居場所を提供したい。となると、最大25人でしょう。今の4年ゼミが25人ですし、基礎演習クラスも25人ですので、一応そこまでは想定内です。アクティブラーニングでやればできます。その代わり、高度なチームプレイが必要になります。自発性、能動性、応答性といった能力をゼミ生全員で育んでいきましょう。


野村 一夫

この三日間イライラを収めるために読んだ本。

By | 5月 7, 2017
野村 一夫

2017年度・野村一夫ゼミ1(2)シラバス

By | 5月 7, 2017

シラバスを見ない方が多いので、こちらにPDFを転載しておきます。

國學院大學 講義概要(WEBシラバス)

野村 一夫

土曜日は野村ゼミの日キャンペーン

By | 4月 16, 2017

アメリカのクラウドで作ってみました。5月10日のゼミ説明会には間に合うでしょう。ゼミ募集パンフ2017

野村 一夫

2017年度・野村ゼミ募集要項

By | 4月 19, 2017

2017年度の野村ゼミ募集要項を書きましたので、公式募集要項に先行して公開しておきます。覚悟を決めたり課題を書くのに時間がかかるでしょうから。

私の公式シラバスはこちら。

第1次募集スケジュール
学生委員会主催ゼミ説明会 5月10日(水)午後
応募受付期間 5月24日(水)正午~5月30日(火)12:50
選考期間 5月31日(水)~6月6日(火)
合格発表 6月12日(月)

(1) テーマ

トランスメディア環境におけるクリエイティブの条件
・多様なメディアが情報とコンテンツの玉突きをしている状態を「トランスメディア環境」と呼ぶことにします。まだ私しか使っていません。これからいっしょに世界に拡散させましょう。すでにある概念としては「間テキスト性」「間メディア性」がありますが現在の情報環境を想定していません。
・この環境において生きることはどのようなことか。そこにはどのような仕事や役割があるのか。そこでは何が創造的な仕事なのかについて作品を制作しながら自分ごととして考えましょう。

(2) キーワード
シラバスでは「到達目標」として公式文体で書いてあります。突っ込んで表現すると,こんな感じ。納得できないときは事前に質問してください。卒業式まで、これで通します。
・ノンジャンル(好奇心いのち! 好きか嫌いかはどうでもいいじゃん)
・速攻(前のめりでスタートダッシュ! スピード感を優先する)
・プロダクト(ひたすら作品づくり! 作ってみないとわからない)
・即興と対話(手ぶらで何が言えるか、何ができるか、何をわかりあえるか)
・オープンなマインドセット(すべて公開する不屈の根性)

(3) ゼミの進め方(合宿など正課授業以外を含む)
・ファーストミーティング(2年前期終了時に2限目から半日かけてお茶会)
・メディア系博物館見学会(2年夏に印刷・広告系に行きます)
・シーズン1(2年後期)自分の物語・ファボ・ラジオトーク・Facebook・ブックレビューの文庫本のてんこ盛り(シラバス通りにやります)。シラバス後半の「企画プロジェクト」は3年前期にまわします。そのかわりシラバスに掲載した教科書・参考書の中から10冊ぐらいを選んでエッセンスを学びます。いずれもビジネススキルに関するセオリーを書いたものばかりなので、アカデミックな本ではありません。けれども薄っぺらいハウトゥとはレベルがちがいます。このさい読書力をつけましょう。ビジネススキルを理解しましょう。
・2年春休み(企画会議スタートアップ。3年前期の企画が決まるまで何回か集まります)
・シーズン2(3年前期)企画プロジェクト(チーム単位)
・シーズン3(3年夏休み)ウェブ制作(サマセ2単位ではありません)
・シーズン4(3年後期)個人研究としてのゼミ論・メディア制作その他自由企画
・シーズン5(3年春休み)ラジオトークとディスカッション集中レッスン(スプセ2単位ではありません)
・シーズン6(4年前期)シューカツしながらスキルを磨くレッスン
・シーズン7(4年後期)ゼミ論2・卒業制作など作品づくり(単位としての「演習4卒業論文」ではありません)
すべて合わせて10単位(2+4+4)。合宿などはゼミ生に任せます。2年次は土曜3時限目。作品制作は手間がかかるので、その前後の時間もあけておくこと。ゼミの時間に作業をするのではなく、作業のプロダクトをゼミに持ち寄るというスタイルで行きたい。本を読む場合も、あらかじめ全員が読んできてディスカッションするスタイルです。この程度のことができないのであれば大手メディア系には行けません。付いてきて下さい。いったんゼミ生になった限りは卒業までめんどうみますから、多少のことで脱落しないで下さい。

(4) 演習Ⅳ以外で、論文などを課す場合の詳細(枚数や時期など)
 上記の作品の目安は、文章なら3000字程度。ゼミ論は1万字以上。ただし精度の高い論文形式を要求しません。カルチャー系雑誌の特集記事程度のレベルのものをたくさん書けるようにします。シューカツまでには,以下の本程度の作品をチームで書いていただきます。もちろん篤いサポートをします。
・増田明子『MUJI式:世界で愛されるマーケティング』日経BP社、2016年。
・新城カズマ『物語工学論:キャラクターのつくり方』角川ソフィア文庫、2012年。

(5) 先輩たちの主な就職先と傾向
就職先はいろいろです。
金融系:銀行(メガバンク・地銀)・証券(日興・大和)・農協・ゆうちょ
メディア系:新聞(地方紙)、テレビ(地方局)、印刷、広告代理店(メトロ・九州電通・ネット系)、雑誌編集(ファッション)、メーカー広報、制作プロダクション
教員:情報科教員、美術科教員
通信交通系:郵政、キャリア本社(ソフトバンク)
サービス系:ブライダル、不動産(東急リバブル)、ホテル、食品、スーパー、デパート、アパレル、メガネ、美容ファッション、イベント企画、料理教室(ABC)、カフェ
商社
IT系・ヴェンチャー系:SE
空系:航空自衛隊
海系:船乗り
その他:会社設立、プロカメラマン、結婚、大学院進学、他大学編入学
多彩でしょ。特別な指導をしているわけではありませんが、野村ゼミは経済学部らしさも突破しつつあります。
東京本社の新旧メディア系大企業への就職は相変わらず厳しいので、何の準備もなしに内定が取れることはまずありません。例年、記念に玉砕覚悟で受ける人が少なくないのですが、それでも心が折れるのでやめておいた方が賢明です。なので希望がある人は早めに決断して準備して下さい。かなりの勉強とトレーニングが必要です。野村ゼミではそれを意識して難易度の高いこと(どこの大学でもやっていないこと)をやります。

(6) 教員について(自己紹介等)
 選抜されたら私の本やネット活動は読むようにして下さい。ネットには毎日何か数本書いています。私を見るのではなく、私が見ているものを見て下さい。何ごとも経験なので、できればコメントしてみてください。
http://www.nomurakazuo.jp
http://www.socius.jp
http://www.facebook.com/nomurakazuo
http://www.facebook.com/sociorium
Twitter @nomurakazuo
LINE socius.nomura
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(7) その他
・土曜日に大学に来る5つのメリット
 1 電車が空いていて通学が楽ちん。
 2 人が少なくてキャンパスに風が通ってさわやか。
 3 受講できる授業が少ないのでゼミに集中できる。しかもお昼どき!
 4 帰りに渋谷に出ると街がホリデー気分でウキウキする。
 5 教室や研究室で騒いでも怒られない。
・3年次・4年次ゼミの曜日はどうなるかわかりません。学部全体で調整されます。今年度は国内派遣研究で授業も校務もないので、そのかわり翌年度は(誰もやりたがらない)土曜日に設定される可能性が高いです。
・少なくとも第2次選考まで募集するつもりです。第2次選考合格発表時点に私まで連絡して下さい。メールはR707FF【あつとまあく】kokugakuin.ac.jp、LINEはsocius.nomura、Facebookはnomurakazuoです。まずグループを作りましょう。最初のゼミカフェには必ず出席して下さい。期間内試験直後の予定です。
・飲み会や合宿や見学会の企画はゼミ生に任せます。これらは、たまにでいいので、その分、オシャレなところにして下さい。
・学生との雑談・長話は重要だと考えています。なのでゼミカフェは研究室で頻繁にやっています。用事がなくても815研究室でお茶会しにきてください。1人で考えていても大したことは思いつきません。よい考えは対話の中でのみ生まれます。
課題
エントリーシート(資料室に提出)
1 表紙 氏名(よみがなも)と連絡先(すぐに対応できるアドレスかSNSアカウント)。
  野村ゼミ希望と明記。
2 自己紹介とこれまでの大学生活(盛る必要はありません)。
3 卒業までの自分の目標(盛ってもかまいません)。
4「これから自分が学ぶべきことは何か」について「私のリスタート」というタイトルで書いて下さい。
5 2年次は土曜3時限目です。その前後にも作業をすることがありますし、3年次も土曜日の可能性があります。また、夏休みと春休みにもゼミをやります。大丈夫ですか。事情があれば書いて下さい。原則的に特別扱いは認めませんが、事前相談は受け付けます(メールかSNSか815研究室へ)。
・A4であれば形式も文体も分量も自由。A4プリントの範囲内でセルフプロデュースしてください。手書きでも長くてもかまいません。私を主語にしてすべて自分の言葉(あるいは自分の撮影した写真)で書いて下さい。

野村 一夫

「すべてクラウドによる授業の作品化」最終報告書完成!

By | 4月 11, 2017

 

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右が表1、左が表4です。全290ページ。このプロジェクトでは9冊を刊行しました。事前準備として私費で制作した『女子経済学入門』を入れると学生たちの書いたレポートばかり10冊刊行したことになります。クラウドでできる出版としても最前線になります。また、国学院の学生たちの高度な文章力も検証できたと考えます。私は次のステップに進みます。ご興味のある方は学内外を問わずR707FF【あつとまあく】kokugakuin.ac.jpにお知らせ下さい。FacebookのMessengerはnomurakazuoです。

野村 一夫

大学の総メディア化とは何か:大学の情報メディアは5つに分けるべきだ

By | 4月 14, 2017
 以下の文章は平成28年度國學院大學「特色ある教育研究」に採用された経済学部の「すべてクラウドによる授業の作品化」の最終報告書(全280ページ)の結論部分である。関係者はよく読んで議論していただきたい。

大学の総メディア化とは何か

大学の情報メディアは5つに分けるべきだ

野村 一夫(研究代表者)

大学の総メディア化

 中間考察クロニクルに整理したように、本プロジェクトは1冊1冊作るたびに新しい挑戦をしてきた。まず縦書きにするというのが編集上とても難しい。苦労があったとしたら、ほとんどが縦書きにするための編集上のノウハウに関するものであった。横書きであれば、数日で版下はできあがることも検証した。トッパンエディナビは学生でも操作できることもわかった。それでずいぶん助かった。
 ノムラゼミラジオ計画も技術的にはほとんど苦労しなかった。機材はiPhoneアプリ、公開はFacebookページで済んでしまったからである。問題はどのようなコンテンツに学生を巻き込んでいくか、それが学生にとってどのようなトレーニングになるかということである。
 授業を安全に見える化するメリットの基本は、縦横につながる学生と教員のあいだで作品を共有するということである。作品共有から大学の物語の苗床集団が縦横に育っていくということである。大学の物語を作るのは、他でもない学生たちであるから。
 本報告書の最後に確認したいことは、そのプラットフォームをどのように整備していくかという問題である。
 これらを総括して「大学の総メディア化」と呼ぶことにする。総メディア化は、しばしば勘違いされているように大学が「発信者になる」ことではない。大学が「中継ぎに徹する」という意味である。大学が高等教育機関と定義される以上、発信者になるのは学生と教員である。ここには大きな発想の転換があるので注意されたい。これには研究と教育のあり方を問う根本的な問題が関連してくるが、本稿では最後にこの問題について基本的な考え方を書いておきたい。
 本プロジェクト自体は、高等教育における「教育のメディア」について実地に検証をおこなうものである。私個人として強い関心があるのは、まさに「教育のメディア」だけである。ところが、じっさいには「教育のメディア」は教室の整備をして終わりというものではない。総じて「大学の情報メディア」についての本研究プロジェクトの結論を提示しておきたい。

大学のメディアはどうなっているか

 大学の情報メディアは、理念によって5つに分割すべきである。
(1)広報のメディア
(2)研究のメディア
(3)教育のメディア
(4)入試のメディア
(5)事務のメディア
 これらを分離する理由を明確にしておこう。
 広報のメディアは、大学のプレゼンスを広く知ってもらうためのものである。しかし、日常的にはグッド・ニューズ・オンリー・システムになる。大学にとって都合の悪いことは出せない。この場合「大学にとって」ということが大きな論点になる。つまり、その場合の「大学」とは何を指しているのか。それが特定の部署の都合のいいように御旗として使用されることの多さに私自身は辟易している。たとえば「大学にとって不名誉」という判断は、そうかんたんになされるべきではない。たとえば学生の不祥事が「大学にとって不名誉」かどうかは、全学の学生部委員会の慎重な議論によって定義されるのである。ところが広報のメディアに関しては、広報課とその周辺で「バッド・ニュース」として先行して判断されてしまう。広報はそういう原理で動くものである。とくに古い広報はそうなのである。最近の広報は「バッド・ニュース」も伝える工夫をするようになっているが、ネットの対応のように、そう単純ではない。
 研究のメディアは、研究内容と成果物を広く公開するものである。理念的に言えば、リポジトリのようにオンラインで世界中からアクセス可能でなければならない。完全な公開性をめざすなら多言語対応である必要がある。Googleなどの翻訳サービスは約100カ国語に対応しているが、これを活用すれば、ほんとうの世界への発信になる。それによって外国の研究者との交流も始まる。日本語だけでは不十分である。せめて論文のスタイルを世界標準に揃えておくことが前提であろう。私が編集長をしている『國學院経済学』では『シカゴ・スタイル』に準拠するように変更したばかりである。スタイルが世界標準であれば、機械翻訳であっても、ある程度のことは伝わる。
 教育のメディアについては、これまで十分に議論されてきたとは思わない。教育学系のメディア実践の論文はたくさん生産されているが、高等教育レベルのものでヒントになるものはほとんどない。たいていそれは教室内でのコミュニケーションにとどまって、しかも、あとに何も残らない。
教育のメディアの特徴は「教育現場を安全に公開すること」と「学生の成果物を安全に公開すること」の2つである。なぜ公開が必要なのかというと、関係者における成果物の共有が必要だからである。たとえば学生が提出したレポートを読むのは担当教員だけである。学生の友だちが何を書いたかも共有されない。情報共有のスタイルとしては、教員を中心とする扇型になる。全体を掌握しているのは教員のみとなる。これだと学生間でレポートについて語り合うチャンスはほとんどない。だから口頭発表が必須である。しかし、次の年にはつながらないから、また1からやり直しになる。それでは授業としての成長がない。「これしとけば、いいんじゃね」みたいな先輩の言葉を鵜呑みにして縮小再生産になることが多い。これは良くない。年々、学生たちの成果物がレベルアップしていかないと高等教育とは言えない。先輩たちを乗り越えていく仕掛けが必要だ。そのために継承が必要なのである。
 入試のメディアは、厳格に運用されなければならない。入試情報とウェブ出願のメディアとして別個に運用されるべきである。センター試験が終了することが決まって、これからAO入試が多角的に分岐していく。そのさいに情報端末でデータベースを活用して小論文を書くといったものも出てくる。そのときに使うセキュアなシステムが必要である。つまり入試のメディアの仕事は「入試広報」だけでなくなるのである。すでにウェブ出願は当たり前のことになっている。次は入試そのものに使用できるメディアが必要になる。その準備はできているだろうか。
 事務のメディアは、基本的に厳格に管理されている。問題なのは、情報共有の仕方である。エクセルやワードで文書作成して、それをメールに添付して共有するというやり方は安全ではない。ファイルをアップロードしたりダウンロードしたりする方法はレガシーなものである。転送に転送をされた場合、ファイルの行方がわからなくなる。だれがそのファイルを共有しているのか、改訂したのか、最終ヴァージョンはどれなのか、といったことが誰にもわからない。これは情報のガバナンスができてないということである。職員のシステムは教員の心配することではないと考えられているが、じっさいには教員も膨大な事務作業をおこなっている。教務・入試・自己点検などはセキュアな情報システムが必要になるはずだが、基本的に使えるのは授業用のシステムだけである。

教育のメディアの要件

 教育のメディアとして確保しなければならない要件は安全性である。
 では、安全とは何か。メディアは何がいいのか。どのように運用するか。教員の資質をどのようにアップデートするか。中間考察クロニクルでそれぞれのオケージョンに即して書いておいたが、いくつかの論点を列挙しておきたい。
(1)印刷媒体は有効である。手触りのある本にすると、書類とともに破棄されることなく本棚に残る。授業の経験そのものに価値があるのと同時に、授業の作品化とくに印刷媒体にすることの価値は大きい。
(2)学生のコンテンツをむやみに公開することはリスキーである。学生は「学びのプロセスにある人」であるから、すでにあるコンテンツに学ぶのは当然のことである。それを授業においてレポートにして提出されたものには,公開にふさわしくないものがある。引用や出典が明確にさせれば解決するから、そう指導するにしても、個人情報を含めて全面公開というわけにはいかない。したがって、一般公開用のブログやサイトでは難しい。
(3)ソリューションとして本プロジェクトで実地検証したのが、クラウドによる編集システムとオンデマンド印刷の組み合わせであった。「トッパン・エディトリアルナビ」はクラウド上でページものを編集できる国内ではほとんど唯一のシステムである。縦書きとなると、ここの独擅場ではないかと思う。もともと出版社向けのクラウドサービスであったものの、電子書籍用に使用されることがほとんどで、私たちの『女子経済学入門』が最初の印刷本だったとのことである。現時点では判型が文庫と新書に限定されているのは、そういうものを大量に出す出版社を想定して作られているからである。これをオンデマンド印刷と組み合わせてみたのが本プロジェクトの創案である。
(4)予算の問題については、あれこれ工夫した。トッパンとしてはエディナビについて大学と契約するのは初めてで、最初は従来の出版社用の見積もりであった。しかし、大学はベストセラーを狙っているわけではないので、それだと割高になってしまう。全学的対応であれば、それでもかなり安く済むが、一研究プロジェクトとしては荷が重い。そこでページ単価で契約することを提案し、研究開発機構もトッパンも合意してもらえた。本プロジェクトは全部で十二万ページとして契約した。これだと予定通りに行かなくても、他の本の部数を増やして調整すればいい。授業はなまものなので、予定通りに行くとは限らないから。
(5)コンテンツの配付範囲をコントロールしながら関係者のあいだにコンテンツ共有する仕組みを本プロジェクトでは「メゾメディア」と名づけた。メゾメディアの有力候補がトッパン・エディナビによる編集とオンデマンド印刷の組み合わせであった。では、それだけでいいのか。ネットでメゾメディアはできないのか。と考えて、計画にはなかったネット活用を始めた。それがネットラジオである。これは「渋谷のラジオ」にゼミ生がレギュラー出演していて話を聴いて気づいた。ラジオだと顔が見えない。それだと身内以外にも公開できる。ファイルの流出を防げるサービスを探したところ、Facebookページが最適だと判断して「ノムラゼミラジオ計画」を作ってみた。学生とラジオトークも続けている。ゼミ論の予告などもしているし、学生に何かシリーズをやれと指示しているが、ゼミ論とメディア制作で手一杯のまま就職活動に突入したので休止している。これは継続する価値があると思う。Facebookページでは別に基礎演習Bのコンテンツも公開した。またラジオトークのようなレッスンもしてみた。それぞれ名刺をクラウドで作成して学生たちに配付した。
ノムラゼミラジオ計画 https://www.facebook.com/shibuyaeast/
国学院大学経済学部経営学科1年2組 http://econorium.tokyo

提案

 以上の5つの情報メディアの管理権限は、それぞれのトップが持つべきである。トップが直接管理できないときは、トップ直属のオペレーターが指示通りにおこなえばよい。大学のメディアは5つの理念と活動によってそれぞれ独立かつ自律的に運用されるべきである。混在させたシステムは、邪悪になりがちである。なぜ邪悪になるかというと、情報システムとメディアの管理者が,ユーザーと内容に関するヘゲモニーを持つからである。管理者権限は、ふつう人が漠然と想像しているものよりも、はるかに強力である。それはほぼビッグブラザー並である。職位は高くなくても事実上の最高権力をこっそりと行使できる。しかし、それにもかかわらず5つのメディア領域の原理とルールはまるで異なるのである。教育のメディアを広報のメディアの原理で運用されたら、万事ことなかれになるにちがいない。何もできないように設定にするのが無難ということになる。それでは教育のメディアとして機能しない。
 現状の管理態勢から5メディア態勢に移行する最もかんたんな方法は「すべてクラウド」にすることである。クラウドでは、暗号化と2段階認証は必須であり、しかも活動のすべてが記録される。日常的な管理は劇的にかんたんになり、コンテンツに集中できるし、サポートする余裕ができる。システムのアップデートはクラウド側でおこなわれるので、こちらは必要ない。端末は高性能パソコンである必要はなく、数万円のハードディスクなしのパソコンで可能である。安いパソコンであれば、2年周期ぐらいでリプレイスでき、リスキーな古いパソコンとOSの排除がかんたんになる。クラウドはマルチプラットフォームだから、スマートフォンでも作業ができる。
 組織のガバナンスとしては、情報メディア担当理事を置くべきであろう。情報メディアの管理を課レベルに任せるべきではない。みずほ銀行の大規模なシステムトラブルでは、現場のことが上層部に伝わらず見切り発車をしてしまったことが構造的な要因であった。対策としてなされたのは情報システム担当取締役を設置することだった。たんに実務に長けた人ではなく、情報メディアに関する技術・法務・理論・政治に見識のある人とチームを組んで効果的に制御できる態勢を整えることが重要である。

最後に

「すべてクラウド」でどこまでやれるかについてはここ3年間ずっとやってみた。学生はわりとスムーズに対応してくれる。設備も装備もそれほどいらない。本プロジェクトで得られた知見はまだまだあるが、熟すのに少し時間が必要である。しかるべきメディアで詳しく説明したいと思う。
 本プロジェクトの立ち上げにさいして共同研究者として名乗りを上げていただいた経済学部教務委員会の先生方と許諾をいただいた学部執行部および全学教務委員会に感謝したい。研究開発推進機構のみなさん、とりわけIさんには終始お世話になった。深く感謝したい。出版社向けに開発された革新的なクラウド技術を教育機関に提供してくださり、たえずサポートをしていただいた凸版印刷株式会社のスタッフのみなさんに深く感謝したい。そして、この過酷なプロジェクトに参加し、思い通りの成果物を提出してくれたゼミやクラスの学生たち全員に感謝したい。
 本研究は「平成二十八年度國學院大學特色ある教育研究」に採択されたものである。謹んで國學院大學に感謝したい。
二〇一七年四月六日 研究代表者 野村一夫(経済学部教授)
R707FF【あつとまあく】kokugakuin.ac.jp
野村 一夫

追悼・大岡信

By | 4月 5, 2017

Facebookには書いているが、ここのところ詩論を集めていた。入門書から入ったものの、ものたりず「詩論と言えば鮎川信夫と大岡信だよな」と思い定めて,2人の著作集揃いを買ったばかりだった。年度末でモーレツにやることが多く、全然読めていない。でも、すごいよね。万葉集の専門家はいる。近代詩の専門家、現代詩の専門家もいるが、たいてい分業である。それが当然だというのが普通であろうが、ちょっと視野を広げてみれば「詩」や「詩的言語」「詩的レトリック」というものは「言葉の世界」全体の周縁をぐるっとうずたかく縁取っているものなのだ。その輪郭線上において万葉集も現代詩も地続きなのである。それを教えてくれた数少ない日本の知識人だった。ごくごく最近知ったのは、クリステヴァもオクタビオ・パスもそういう輪郭をていねいにたどっている人たちだったんだね。還暦すぎても初めて知ることの喜びはあるのだよ。ありがとう! 大岡信。FullSizeRender 51

野村 一夫